2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

大津絵/町奴・いろはカルタ『ま』

[道歌] 負けることをば きらやるけなが 何故に欲にはよふ勝たん 江戸前期 異装をして徒党を組み 無頼の生活を送った「町奴」 威勢よく見えるように 肩で風を切って歩く姿を想像しました この絵の「町奴」に怖さは感じられません 「町奴」の本質も 案外ひょう…

大津絵/船頭・いろはカルタ『や』

矢橋(やばせ) と言う聞きなれた地名を見ると ホッとします 矢橋から 琵琶湖 そして滋賀と連想しました やはり滋賀は琵琶湖なのですね 大切にしたい湖です 時には荒々しい湖面をみせますが 琵琶湖の全てが美しい……… [道歌] 船と水 仲良くてこそ 世は渡れ 心の…

大津絵/阿弥陀三尊来迎図・いろはカルタ『く』

阿弥陀如来が二菩薩を伴う図です 左は合掌する勢至(せいし)菩薩 右は蓮台を持つ観音菩薩 阿弥陀如来の印相は『来迎印』で 人びとを極楽浄土に導く様子を表しています 大津絵のはじまりは仏画ですから 仏画に対して気持ちを入れてしまうことがあります 描き終…

大津絵/傘さし美人・いろはカルタ『お』

この絵は 花魁(おいらん) か 太夫(たゆう) か どちらでしょう いずれにしても 好んで描く絵ではありません なにせバランスがとりにくい 傘の柄が顔を通っているのも不安 そして柄を上手く持たせることができるか 特にこの絵は異常な集中で描いています いろ…

大津絵/鬼の三味線・いろはカルタ『の』

人間と同じく鬼も酒を飲むと唄いたくなるものでしょうか 三味線を弾けるとは やはり酒を飲んだ人間の果ての姿なのですね 雷雲や太鼓のことも忘れ 良いお酒を飲み上機嫌 諸白(もろはく)とは 日本酒の醸造で麹米(こうじまい)と掛け米(蒸米)の両方に精白米を用…

大津絵/為朝・いろはカルタ『ゐ』

いろはカルタも前半が終わり これから後半の24枚が続きます 為朝とは源為朝(みなもとのためとも)です 偉丈夫(いじょうぶ)な武者で強弓自慢 大津絵十種に数えられることもあります 大津絵十種は 「藤娘」「鬼の寒念佛」「雷の太鼓釣り」「瓢箪鯰」「座頭」…

大津絵/千手観音菩薩

今日は主人の祥月命日 恒例の『千手観音菩薩』を投稿します 9年経ちましたが主人のいない生活は寂しいものです でも少しずつ慣れていく私に申し訳なさを感じています 大津絵に対して一番の理解者が主人でした 大津絵=主人なのです 今 細々とでも大津絵を続…

大津絵/雷の太鼓釣り

一か月ぶりに教室に出席しました 暑さに負けてしまいそうな今日この頃です 夕立でもあればと思っていましたところ 今朝雷が鳴り 停電もあり 今は雨が降っています 北は洪水 南は台風 全国的に高温 夏はどう進んでいくのでしょう この画題についてのポイント…