2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

大津絵/槍持ち奴

大名行列に欠かせない「槍持ち奴」 当時の世相を風刺し揶揄している典型的な一図 身分の低い奴でも 毛槍を持てば大名行列の先頭 威張って歩きパフォーマンス 道端にひれ伏す庶民を見下し 気分上々でしようね 【道歌】世渡りは狂言綺語とおなじこと うへうへ…

大津絵/勝軍(しょうぐん)地蔵

本来は愛宕権現(あたごごんげん) 俗称・勝軍地蔵とも呼ばれる 武勲や戦勝祈願の地蔵尊で 戦国の世 武士達に広く信仰されました 甲冑姿なのですが 光背(こうはい)で仏さまとわかります 上杉家重臣 直江兼続の兜前立てに「愛」の字 この「愛」は愛宕権現もしく…

大津絵/山伏(やまぶし)

山伏とは 仏道修行のため 山野に生活する僧 修験者 珍しい図柄です 笈(おい・・・仏具、食器、本などを入れて背負う脚付きの箱)を担いで行脚する姿 表情と頭髪の毛先が修行を感じさせる 偶然ですが 今 奈良・天川村の行者祭が放映されていました 行者・修験…

大津絵/立華(りっか)

活花のルーツが仏前への供花だったと知ったのは 大津絵を習ってからだった 大きな花瓶の中に後ろに松 前には椿と思われる花と葉が活けられている 他に赤椿の図もあります 添えられている花木は梅や枇杷であると思われます 充分に説明できなくてごめんなさい …

大津絵/千手観音

前回投稿の続きです もう一枚の図 千手観音です 再度登場(2011・3・15投稿) 震災後 ひたすら祈ることしかできなくて 仏さまに頼っていました 昨夜 被災地に向かわれた瀬戸内寂聴さんの青空説法が放映されてました 寂聴さんの一言一言を聞き漏らさない…

大津絵/鬼の寒念佛

この図は たて100cm×よこ70cmの全紙といわれる紙の中央に描いた鬼です 知人に二枚依頼されました 兄弟で寺社参りをして印をいただくためにと・・・ 一枚は千手観音でしたが もう一枚はどうしても鬼の寒念佛をということでした 普通仏様が描かれているも…

大津絵/花持つ女・立ち美人<憩う女たち>

鶏・花持つ女・立ち美人 三体の図で雰囲気を表しているつもりですが・・ 大津絵本来の姿《一画面一体》が寂しすぎると思ってしまい 今に至ります 基本を外すことなく 大津絵たちでいろいろな表現をしていきたいのです もちろん 《一画面一体》の美しさも大切…

大津絵/額に魅せられた鬼・ふたたび

木工作家さんの額に鬼でなく私が魅せられ買い求めました この時にも鬼たちが近づいてきました 今この鬼たちは恩師のもとに 認めてもらった時のうれしさは今も覚えています 美しかった体操男子・内村航平君いわく 「金メダルも嬉しいがエレガンス賞はもっと嬉…

大津絵/創作屏風<甚深>

【道歌】大津絵の弥陀も心のかけどころ かけどころこそ一大事なれ 平成癸未(みずのとひつじ)秋と落款の右隣に記しています 2003年秋 実父の米寿祝いにと描きました 2004年秋 西応寺個展にお借りしてとして出品させてもらいました 父は私が大津絵を習…

大津絵/藤娘

前回の額作品中 一つ目と四つ目の藤娘を投稿します 上の図の特徴は藤の枝が上部に展開している事 全身の図はいずれ近い内に投稿します 下の図は着物の色と藤の花びらの色が特徴的です この図もいずれ・・・ 部分をとらえて描くことが大好きでやめられません

大津絵/藤娘

美人ぞろいの藤娘 五人もいると華やかだ 藤娘図の種類は他にもありますが 好みの五図です 美人図の目鼻立ちには四苦八苦 そして全体を描いたときも 私の描く図は顔が大きくてポッチャリ体形 七頭身美人なんて程遠いのです 近頃は それが私の描く大津絵なのだ…

大津絵/雨宝童子(うほうどうじ)

右手に宝棒 左手に宝珠をもつ童子形の神像で表われる天照大神が 日向に降り立たれたお姿と伝えられているが 大日如来の化身とも 頭には五輪塔と光背 上には日月を配し 穏やかなお姿です 明日は姑の命日 一周忌でもある 月日の経つのは早いもの 色々有りまし…

大津絵/文よむ女(部分)

最近 同級会の案内状を引き受け 当然パソコンとプリンターのお世話になりました でも別件で手紙を出すことになり 久しぶりに筆を走らせました 筆の文字は柔らかく ふくよかな感じが大好きです アドレスを知っていたらメールにしたかもしれませんね

大津絵/額に魅せられた鬼

これでもかと素敵な鬼達を投稿します この木工作家さんの額を手に入れたときから どんな図が似合うかとワクワクしながら 数週間・・・・たどりついたらまた鬼でした 私にとってどんな枠にもおさまってくれるのは 鬼なのです 【大津絵の筆のはじめは何佛】

大津絵/丸窓から見た鬼の世界・3

2010・11・16 2011・4・26に2隻の屏風を投稿 今日 三つ目の鬼の屏風を投稿します 鬼の図柄が変わっても やはり私には人間の世界を見ているようで 当然私も仲間入り 鬼の憎みきれない面構え 恐ろしさよりおかしさが見え隠れ かわいい鬼達です…

大津絵/五人男(雁金文七)

【りきむとて何のかいあるがいこつの ほねと皮とのはりひぢをする】 【まける事をばきらやるげなが なぜによくにはようかたん】 【人にまけおのれにかちて我をたてず 義理をたつるがおとこだてなり】 五人男の一人 雁金文七(かりがねぶんしち) 昔の大津絵の…